【タクシー仕事考】知的好奇心に応える3つの話
久しぶりにブログを書きました。
最近はもっぱらツイッターばかり。書くのが楽だし、反応があるから面白いもんで。
タクシードライバーは知的好奇心がある人には面白い仕事だと思う。それってこういう感じ、という話になります。
(はじめての方はこちらもご覧ください)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
最近ビビッと興味が沸いた話がいくつか続いたので、
ブログに書けば面白さが少し伝わるかな?と思ったので書いとこうかと。
ちなみに、、、しばらくブログを書かなかった理由もあるわけです。
今一番伝えたいことは何か?と考えると、「無人自動車タクシーが100%無理だと思う理由」なわけで、それを最新記事に置いときたかったこともあったのです。
、、、なので前回までの最新記事→こちらも読んでみてもらいたいと思っています。
ということで、今回は三つ話を書きます。
一つ目の話は、
日本語がわかるウズベキスタン人のお客さんの話です。
、、、後部座席で何本か電話をし終わったウズベキスタン人のお客さんに興味が沸いたので話しかけてみた。
わたし大江戸
「お客さん、今、何語で話してたんですか?」
お客さん
「あれはウズベキスタン、タジキスタン、ロシア語、あとは日本語ね(^_^)」
大江戸
「お客さんみたいな人は 世の中どんなふうに見えるのか想像もつきませんけどねぇ」
、、、話に花が咲いた。
お客さん
「、、、大昔ね アフリカから人がウズベキスタンの方にやってきて留まって、そこから西と東に分かれて白人とアジア人になったのね、、、」
大江戸
「エジプトの古代の壁画とか見ると、エジプトって完全に黒人ですよね? アフリカだから当然でしょうけど、当時は黒人がすごい文明を持っていたんですね」
と、にわか仕込みの知識を投げたら、
お客さん
「そうじゃないですよ。あん時、アジア人とか白人とかいなかったから。アフリカが人類の発祥だから」
なるほど。
「でもね、エジプトにああいう文明ができる前、そこに根付いた人たちとは別に、アフリカからウズベキスタンの方に人がたくさん移動したんですよ。そこから西に流れて白人になり東に流れてアジア人になって、、、」
なるほど、なるほど
「オスマントルコ帝国へもウチら(ウズベキスタン人)が行ってつくったの、、、」
そうなんだー
と、タクシードライバーは例えばこんな話をたまに?わりと頻繁に?聞く。
ちなみに↑これ、裏とりしてないので話半分に読んでください。
、、、興味がわけば車内で休憩時間にググったりもする。タクシードライバーをやってると、世の中、色んな人がいるもんだなーとよく思う。
それが日常です。
二つ目の話は、
ちょこっとツイッターにも書いたのだけど、
パレスチナ人のお客さんが乗ったのが珍しいからといろいろ聞いてみた話です。
、、、そのお客さんは○○○で働いてるパレスチナ人で英語が話せた。アラブ系の銀行に勤めてるとのこと。互いに拙い英語で会話をした。
なんとか聞いたのをまとめるとこういうこと。
まず、イスラムとユダヤはそもそもなぜ仲悪いのか?と聞いてみた。
答えはこうだった。
「、、、たとえば、僕たちは友達に1000円貸した場合は、1000円以上返してもらっちゃいけないです。コーランにそう書いてある。もしもお金を拾った場合は、1年間(だったと思うが)保管して、落とし主が現れなかったらそこから何割か(たしか半分くらいのこと言ってたかな?)だけもらえる。それ以上貰っちゃいけない。それもコーランに書いてある。だけどユダヤ人はお金を貸して利ざやをとる。友達に1000円貸して1200円とるの。つまり金貸し、銀行。そうすると働かないでお金を得ようとするようになっちゃうの。それは僕たちは好きじゃない」
なるほど、根本的にそこかー!
「じゃあお客さん、もう一つ。イスラムのスンニ派とシーア派って、どういう風に違うんですか?」
と聞いた。
お客さん
「僕たちはスンニ派だけど、スンニは伝統的なコーランの教えに近い。若い人はそうじゃない人も多くなってきてますけど。伝統を守るという考えの人は多いと思います。、、、あと例えば天皇家なんかはどうなんですか?もしも天皇が亡くなったら次の天皇は誰がなりますか?」
と聞かれたので、
「今の天皇の 弟さんですね」
と言ったら、
「あ、それスンニ派と同じです。シーア派は 長男が継ぐとか序列が関係ないです。一番下の人が後継っていうこともあるんですね。スンニ派では考えられません」
↑これも裏とりしてないので半分に読んどいてください。
と言われ、わたし大江戸は考えた、、、
わたし大江戸、末っ子だからなのか、やや反骨精神が強いと言うか、マウンティングされるのが嫌いというか、封建的な考えが嫌いで、偉そうな奴には逆らう傾向がある。
もちろん、年輪として年齢から滲み出るものはあるからそれは尊重する。でも年齢だけじゃないよね?、というのが自分の中にあるわけで。
そこから行くと、俺はシーア派に近いかも?と思ったり。
あとは投資もかじってるくらいだから、ユダヤ的な考え方も違和感なく理解できる。
それにお客さんが勤務してるアラブ系の銀行だって銀行だから利ざや取るんでしょう?ってことね、、、まぁいいか(^○^);
ちなみに、本国でこういった政治的発言はタブーで話せないし、皆考えること自体しないことになってるとのことだった、、、
スンニの人の考えも真面目でいいし、ユダヤも優れている。ユダヤ人は国土を持てなかった。だから知恵を発達させた。それでお金を貸すとか金融とか先進的なことを編み出したわけだろうし。
何を言いたいかって言うと、どっちが正しいとか主張しあうと喧嘩になる。立場立場で人間いろいろあるわけだから、多様性を認めるっていうか、偉そうにしないで、どっちが上だ下だなんて言わずに、仲良くすべき。そういうのがいいんじゃないかなと。
なお日本の伝統的な和を重んじるそういう部分は好き。侍が刀で作った封建制度じゃない、もっと前の日本の伝統の部分。
、、、話がズレたけど、タクシーは車内はこんな風にあれこれ考えさせられるってことです。
三つ目の話も、Twitterに書いた話だけど、
もう少し詳しく、
とても見識の高い日本人の熟年カップル話。
「、、、結局はさ、ロンドンと東京だけだね。タクシーがプロの仕事してるのは。目的地を言えば安全に確実に連れてってくれる。 その他は駄目だね。危ないもん、、、」
って教えてくれた、タクシー通のお客さんの話も面白かった。
「、、、アメリカなんかはむしろウーバーの方がタクシーより質が高いの。何でかっと言うとタクシーは移民の仕事でアフリカ系とかアラブ系とか英語話せないのがほとんどじゃないかな。日本もロンドンとプロの仕事の地位を守るのか、あるいはアメリカみたいになっちゃうのか。どっちなんだろうねぇ」
「、、、 スマホでタクシー呼ぶのもどうなのか。今の若い奴ら自分のことしか考えない。四つ別のアプリで同時に頼んで一番先に来た方に乗る。キャンセル料はかからない。これじゃ本当に毎日 使ってる僕らが使いたい時に困るな。無料キャンセルなしでカード引き落としにすべきだ。そう思わない?」
たまに遭遇する。識者、通人だ。
、、、こないだも別の乗客から韓国の話も聞いていた。在日韓国人のお客様さんで、
「韓国のタクシーは韓国人と日本人だと値段が違うんですよ」
と教えたくれた。
韓国も先進国の仲間入りをしているとは思うけども、、、、
あのお客さんがロンドンと東京以外は危ないっていうのも重ねて考えたら、それはリアル感のある話なんだろうなと思ってみたり。
あのお客さんみたいな人が本当の国際人というんだろうなとも。
気取りはまるで無し。カジュアルに普段の生活だから。世界中に生活圏がある。普通なら気取りは無くて当たり前か。見えてるものがまた全然違うと思う。だから見識が高い。
自分としては タクシーの仕事はロンドンと肩を並べてプロの仕事としてプライド持ってやっていく形を残したいと思ったり。
、、、とまぁ、タクシードライバーは社会勉強になる面白い仕事だが、それってこういう感じ、みたいな内容でした。
今回の「大江戸たくどら日記」、、、完。
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♫ 勝手にエンディング曲 m(__)m
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by 大江戸巧氏(おおえどたくし)
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ドライバーが100人いれば100とおりの見え方があると思うけれど、、、