【タクシー仕事考】トヨタが米ウーバーと資本・業務提携して思ったこと。
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気になるタクシー関連ニュースが、、、
タクシー稼業になってからというもの、リアルな車内のつぶやきの方が面白く、テレビも営業所の休憩室でしかほぼ観ないし、新聞もろくすぽ読まなくなった。
だが、前々回書いた浪曲の話じゃないが、「人は道によって賢し」だ。
自分の仕事や趣味に関連するビッグニュースはやはり気になるし、読んで、自分なりに考えもする。
、、、メール配信の登録をしている「日経速報メール」に、気になる記事が届いていた。
メールタイトルに、トヨタがあのウーバーに出資、???
何ー? (ウーバーやリフトのライドシェアはタクシー業界で今一番関心の高い話題)、、、ということで、メールを開けて読んでみた。
(以下、引用 ※太字と赤字はわたしが勝手にやりました)
トヨタやVW、配車アプリと相次ぎ提携
2016/5/25 10:43世界の自動車大手が配車アプリを手掛ける新興企業と相次いで提携する。トヨタ自動車は25日、業界最大手の米ウーバーテクノロジーズと資本・業務提携すると発表した。独フォルクスワーゲン(VW)もイスラエル企業に3億ドル(約330億円)出資することを明らかにした。米国などで車を所有せずに利用する流れが強まる可能性があり、自動車メーカーは対応を迫られている。提携を通じ、新事業の創出などにつなげる。
トヨタは金融子会社のトヨタファイナンシャルサービスを通じてウーバーに出資。三井住友銀行などと2015年に設立したファンドも資金を出す予定だ。出資金額は数十億円規模とみられる。ウーバーは非上場だが、出資企業が参考とする企業価値は7兆円に迫るもよう。トヨタの出資比率は1%未満となる。
ウーバーは09年に発足し、米国など世界70カ国・地域で配車アプリを提供している。スマートフォン(スマホ)を活用して利用者とドライバーを結びつけるサービスを手掛け、特に一般のドライバーが利用者を有償で同乗させる「ライドシェア」が注目を浴びている。
トヨタは米国でライドシェアのドライバーに、リースで車の提供を予定するなど、新たなビジネスの創出を目指し、協力できる分野を模索する。日本は協力の対象地域から外すという。
VWは米国や欧州などでタクシーの配車アプリを提供するイスラエル企業、ゲットに出資する。配車アプリではトヨタに加え、中国の広州汽車集団や米マイクロソフト、有力ベンチャーキャピタル(VC)などから巨額の資金を調達したウーバーを軸とする競争が激しくなっており、ゲットもVWの支援を得て事業を拡大する。
配車アプリを巡っては米ゼネラル・モーターズ(GM)が1月、米リフトに5億ドルを出資し、役員を派遣することを決めた。トヨタ、VWも相次いで同業との提携を決め、年間販売台数が1000万台前後にのぼる自動車業界の「3強」がこの分野での取り組みを強める構図が鮮明になる。
背景にあるのは、自動車を所有せず、必要な際にライドシェアなどのサービスを活用したいという消費者の増加だ。ウーバーは自動運転の技術開発も進めており、将来的にはドライバーがいなくても輸送サービスを提供できるようにする構想も示す。こうした変化は自動車の総需要を減らす恐れもあるが、自動車各社はリース収入など新たな収益源を模索する。
(以上、引用)
で、以下は読んで思ったこと。
ニュース記事からは素人は見落としそうだが、大事なのは上記の赤字部分。
やっぱりこうなるよなー、さすがトヨタだ、と。
これまで何度か、このブログでもそのあたり何回か思ったことを書いたけれど、
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つまり、、、日本には馴染まないのだ。
わたしは、トヨタの判断はたぶん、、、ドライバーたちが「白タクは安全を脅かす」「改悪だ」と反対しているからというより、むしろ、ビジネスとして勝機がない、だから海外展開で提携してみようということじゃないか?と思った。
日本には「二種免許」という"練れた制度"があるので、一種免許でタクシーをやる「白タク」には無理がある、と。
無理は世のためにならず、参入しても企業は儲からないから、早晩撤退するから、やらないのが頭がいい、と。
、、、そう。これがリアルな業界の興味で、意識の高いドライバーたちが気にしている関心事なのだ。
日本には、神武天皇が国を束ねて以降の長い歴史がある。大陸から離れた島国で、言語も文化も独自。だから、最近の「インターネット時代」以前の長い期間に、社会の諸制度も深く熟成した。
そうなると、革新勢力、利権を持たざる側は「規制大国だ」「既得権益だ」と批判も言うが、、、そういう国の形だから、制度が甘い、歴史の浅い国のようなわけにはいかないのだろう。
(べつにわたし、右翼というわけでもなく、自分なりに冷静に俯瞰してるだけ)
長い間、漬け物の古漬けみたいに漬かったようなもの。
ひと昔前までは「アメリカの流行はなんでも数年後にやってくる」というような戦後のミーハーな風潮はあったし、
インターネット(デジタル)やマネー(数字)の世界はグローバル化しなきゃ太刀打ちできない世界なのも避けようはないが、
リアルな仕組みについては、外国仕様のものはそのままは受け入れられにくい。
、、、などと思ったり。
わたし大江戸、タクシー業界を将来に不安や問題がまったくない仕事だという気はさらさらない。そんな業界は何処にもない。その上でタクシーはやり方によってはなかなか良い仕事だ、と伝えようと思っている。
こんなことを思うようになったのは、わたしの場合、タクシーで独りで自由に見・聞き・考えるようになったことと、スマホで自由気ままにググるようになった影響、、、時代の影響なのは間違いない。
今回の「大江戸たくどら日記」、、、完。
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♫ 勝手にエンディング曲 m(__)m
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さすが天下の、トヨタ自動車~
by 大江戸巧氏(おおえどたくし)
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ドライバーが100人いれば100とおりの見え方があると思うけれど、、、