【上達のココロ】体の使い方は、繰り返しでしか身につかない。
タクシー仕事の学びだが、タクシーに限らない、、、上達のココロ。
はじめての方はこちらもご覧ください。
タクシー仕事。体の使い方
何事も繰り返し数え切れないほどやると、動作に無駄がなくなり、もっともな「型」なっていく。
タクシードライバーも職人で、植木屋、大工、大道芸人、、、そういった仕事の一種。何年もずっと同じことをやって、自分の型を洗練させていく仕事になる。
ベテランドライバーさんと話すとたまにとても面白く、
左右の手足の使い方、流すときどこをどんな風に見ているか、どういう姿勢で寝るか、などだけでなく、トイレ、休憩はどんな格好で休むか、とか、どういうタイミングで食事にするか、体の使い方だけでなく、集中力をどうやって維持するか、こんなとき、あんなときどうするか、、、
とか、
「今日はいい流れをつくれた」とか「納得いく仕事ができた」など、、、なんだか、アスリートや昔気質の職人っぽい。
中でも大事だと思うのは、、、力の抜き方だ。
つまり一日の体力の配分についてだが、
試合が終わるまで、最後までエネルギーが持たなくては結果は出せない。
言い換えれば「どこにピークを持っていくか」になるだろう。
やはり、タクシードライバーにはアスリートっぽさがある。
「力を抜く」は、おそらくたいていの仕事で結果を出すには必須のテクだろう。
体も頭も、徹底的に使いたおして、ヘトヘトになるまでやってみると、
次には、
「〇〇さんみたいに疲れないで楽しくやるにはどうしたらいいのか、、、」
と考えはじめ、
失敗と成功を何度も繰り返し、だんだんと、安定した結果に近づく。
「下手の考え休むに似たり。悩むのは考えが足りないんじゃねーの?」
「分からないのは、まだ行動が足りないんだろーな」
と。
また、緊張のしっぱなしでは、何年、何十年という長丁場はもたない。
はじめはなかなかわからないが、余計な力をいかに抜くかはとても大事。
同時に、「飽きないように、楽しむための型」もつくらなければならない。
工夫や意識。自分なりにメモってみた。
手=ハンドル、各種機器操作、金券類。
足=アクセル、ブレーキ、筋肉を使う。
頭=売上、把握、流れ、休みを段取る。
目=安全第一、安全確認、顧客の発見。
耳=接客、安全確認、ラジオやYoutube
口=接客、雑談、冗談、チップ獲得(^^;)
上記全般で、余計をやらず程よくやる。
小道具=寝るためのクッション、耳せん、アイマスク。
、、、そんなところだろうか。
頭で”わかること”と体で”できること”は違う
振り返ってみれば新人の頃は
無駄に緊張している箇所があり、筋肉や神経の使い方の程度がわからない。余計な力が入ってやたらと疲れ、ヘトヘトになった。
そんな頃は(今もそうだが)、ずっと好成績を出し続けるトップドライバーには「なんであんなにできるんだ」と圧倒されたが、だんだんと理由はわかってくる。
たとえば、ブレーキもアクセルも、あれはマニュアル時代の名残で、右足の筋肉ばかりつかっていて設計的に良くない。
だから、坐骨神経痛になったり、肩こりやぎっくり腰になったり、それが少なからずタクシードライバーの職業病だったりもするが、優れた人はそれも回避している。
けがをするアスリートも一流ではないし、同じ。
仕事だからやるし、やるなら現実に合わせるしかない、今ある機械(車のつくり)に合わせるしかない。だから、工夫しないドライバーは体の使い方がわるい、ということになる。
長年ベテランのドライバーは、体の使い方も休憩や休日の生活も、自分をコントロールできているようだ。
わたしの場合は、子供の頃から調子がいい方なので、今も、聞けば教えてくれる先輩や仲間がそこらじゅうにいるので、しょっちゅうなにかしら聞く。
最近ならば、たとえば、、、
明けの休憩室のテレビで流れていた熊本地震の避難所で「エコノミークラス症候群で死ぬ老人が多い」という報道を一緒に観ていたので、
「ドライバーも車の中に長時間居るじゃない?、なんか工夫してますか?」
と聞くと、
「、、、まず水をたくさん飲むことだよ。あれ、被災地の場合はさ、飲料水が持つかわからないから、もったいないと思っちゃって、水分補給が不足するらしいんだな」
なるほど。
「あとは寝る前、一度足を上にあげて、足の血をいったん心臓に返すんだよね」
と別のベテラン。
なるほど、なるほどー。
「オレは明けの風呂で、ふくらはぎをマッサージする。第二の心臓だから、、、」
とまた別の先輩。
、、、何かの参考になれば幸いです。
今回の「大江戸たくどら日記」、、、完。
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♫ 勝手にエンディング曲 m(__)m
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熟練の知恵。プロフェッショナリズム~。
by 大江戸巧氏(おおえどたくし)
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